ハイブリッド・カーは本当に得なのか?ズバリ経済面ではかなり損であると断言できます。
なぜそう言い切れるのか、検証してみましょう!
今回は、検証を分かり易く比較するために、ガソリン車とハイブリッド車が両方あるホンダ フィットを取り上げます。
ハイブリッド・カーにかかる購入費、維持費について
ハイブリッド・カーも、普通に車ですから当然、購入費と維持費がかかってきます。得か損かを判断するためには、両方を考慮しなければいけないと思います。
ハイブリッド・カーは、普通の車と比べて間違いなく高価です。普通の車に加えて、モーター、バッテリーが搭載されていること、さらに、それらを積み込むための技術、設備にお金がかかっています。
フィットには、ガソリン車とハイブリッド両方がありますので比較してみます。
車両本体価格の差に加え、オプションや諸経費で価格は変ってくるのですが、ホンダのホームページ上でセルフ見積もりの機能を使うと簡単に価格差が出ます。
さて、条件を同じにして見積もりを出してみると、ガソリン車とハイブリッドでは、、約40万円の差があることが判ります。この価格差を、維持費の差で取り戻せるのか?というのが、ハイブリッド・カーの損得の基準になると思います。
HV ハイブリッド・カーの維持費
自動車の維持費で、まず思い浮かぶのは、”ガソリン代”ですね!車を維持するにあたって常にかかる経費なので、気になるのは当然です。
フィット・ハイブリッドの燃費はカタログ値で、30km/リットルになっています。ハイブリッドの名にふさわしい素晴らしい値です。
それでは、ガソリン車のフィット13Gはどうでしょうか?こちらもCVTを選択すると、24km/リットルと、ガソリン車としては一級品の低燃費なんです。
リッター当たり6kmの差ですね。これがどのくらいの差になるか計算しましょう。
両者が1km走るごとに、いくらかかるか計算します。最近のガソリン価格は、変動が激しいのですが、最近のガソリン価格160円/リットルとします。すると、フィット13Gは、6.66円、フィット・ハイブリッドは、5.3円となります。
1年で1万キロ乗ったとしましょう。そうすると、フィット13Gは、66666円、フィット・ハイブリッドは、53000円となります。
年間のガソリン代の差は、13666円という事です。ガソリンの値段が上がるほどハイブリッドが有利なる計算です。
40万円の差をガソリン代だけで取り戻すためには、とんでもない距離を乗らなければいけないという事がお判り頂けると思います。
税金を比較しよう!
政府がハイブリッド車や燃費のガソリン車を普及させるため現在の日本には、”エコカー減税”というものがあります。
自動車取得税と、重量税が13Gが75%免税、ハイブリッドが100%免税、自動車税は13G、ハイブリッド共に50%減税です。
これを考慮した場合、3年後にどのぐらいの差になるでしょうか計算してみます。
ハイブリッドが、153,500円に対して、13Gは、204,700円と、その差は、51,200円です。ガソリン代と、税金で節約できても購入時の差額40万円を取り戻すのは難しいですね。
しかし、3年と言わず、長く乗ったらどうでしょうか?実は、ここにもさらにハイブリッドの落とし穴があります。
ハイブリッド・カーのバッテリーについて
ハイブリッド・カーの大きな弱点がハイブリッドの肝とも言えるバッテリーです。世界最高の日本の工業技術においても、自動車のように大きな物を動かすには、大きさ、性能、どちらもまだまだ不足しています。しかも、自動車自体の寿命に比べるとバッテリーの寿命が短いのです、つまり長く乗っていればいつかは必ず”バッテリー交換”という作業が必要になります。
ハイブリッド・カーの維持費を大きく左右するバッテリーの寿命と交換費用ですが、実は、最近のバッテリー事情は、急激に変化していて、簡単には語れませんが今日現在の価格で十数万円はかかるようです。
さて、これまで議論してきたように、ハイブリッドカーは、購入時により高価であるという事、そして、ガソリン車の燃費も飛躍的に向上し、減税効果も大きいという事、さらには、ハイブリッド・カーはバッテリーの寿命というリスクを持っている。この3つを考えると、経済的にはガソリン車の方が圧倒的に有利だという結論にならざるを得ません。
したがって、1円でも維持費、購入費が安い車が欲しいという事でしたら、ガソリン車の方をオススメします。私の思いとしては、新車にこだわらずに中古のガソリン車を100万円ほどで購入し、差額の150万で10年間分の車検代やガソリン代に使ってもまだおつりが来ますし、より地球にやさしいエコなカーライフだと思います。